効果的な精子選別
2月2日、スペインの研究チームは、「Journal of Assisted Reproduction and Genetics」にて、40歳以上の生殖補助医療において、卵丘細胞を用いた精子選別は胚盤胞の質を向上させると示した。
成熟した卵母細胞の卵丘細胞(卵子を取り囲む細胞群)にはヒアルロン酸が多く含まれ、正常な成熟精子はこのヒアルロン酸に付着する特性がある。
今回、卵丘細胞を用いた精子選別は、特に40歳以上の男女において効果的であり、5日目胚盤胞の質を改善させると報告された。
卵丘細胞を用いた精子選別と胚盤胞の質における関係性
研究チームは、同一の卵巣刺激周期で成熟卵を最低6個採取できること、精液濃度を1000万/mLに調整できること条件として、男女95組(顕微授精サイクル99回)を対象に、卵丘細胞を用いた精子選別と胚盤胞の質における関係性について検証した。
採取した精子を密度勾配超遠心法(DGUC)にて遠心分離した後、実験群(分離・濃縮された精子から卵丘細胞を用いて良好精子を選別)に対して卵子554個、対照群(分離・濃縮された精子から良好精子を選別)に対して卵子543個を無作為に割り当てた。
5日目胚盤胞を比較したところ、実験群における良好な胚盤胞の割合は、対照群より有意に高くなった。また、全体的な胚盤胞形成率や妊娠率では統計的な有意差はなかったが、実験群では好ましい傾向が認められた。
年齢別に見ると、40歳から45歳の女性において胚盤胞の質が著しく向上した。40歳から53歳の男性では有意ではないものの、胚盤胞の質に改善傾向があると報告された。一方、若年層における有意差は確認されなかったという。
(画像はJournal of Assisted Reproduction and Geneticsより)

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