マイクロプラスチック曝露による影響
12月23日、カリフォルニア大学リバーサイド校(アメリカ)の研究チームは、父世代のマイクロプラスチック曝露は、子世代の代謝機能障害を引き起こす要因になると示した。
父親のマイクロプラスチック曝露は、子供の性別によって影響が異なる。子供が女児の場合、父親のマイクロプラスチック曝露によって高血圧、高血糖、脂肪異常症などの代謝機能障害リスクが高まるという。
研究論文は「Journal of the Endocrine Society」にて掲載されている。
父世代のマイクロプラスチック曝露と子世代の健康に対する長期的な影響
これまで、環境汚染物質は次世代の健康に悪影響を及ぼすと報告されている。そこで今回、研究チームは、マウスを用いた動物モデル実験を行い、父世代のマイクロプラスチック曝露と子世代の健康に対する長期的な影響について観察した。
父マウスがマイクロプラスチック曝露を受けた場合、雌の子マウスは糖尿病を発症した。なお、父マウスのマイクロプラスチック曝露による影響は子マウスの性別によって異なり、雄の子マウスは糖尿病を発症しなかったという。
また、雌の子マウスは筋肉量の減少、雄の子マウスは僅かながらも脂肪量の減少が認められた。
なお、子マウスに代謝機能障害を誘発させるため、父マウスには健康的なエサ、子マウスには高脂肪のエサを与えた。それゆえ、雌の子マウスの代謝機能障害は、食事起因ではなく、父マウスのマイクロプラスチック曝露が起因といえる。
(画像はプレスリリースより)

UNIVERSITY OF CALIFORNIA, RIVERSIDE
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