独断による補完医療と体外受精成功率
シャーレ・ゼデック病院とヘブライ大学ハダッサ医療センターの研究チームは、「International Journal of Obstetrics and Gynecology」にて、患者の独断による補完医療が体外受精成の妊娠率を低めると発表した。
不妊治療専門医の指示ではなく、患者独自の判断にて代替医療や補完医療を行うことは、不妊治療の失敗要因に成り得るという。
独断による補完医療の影響
研究チームは、18歳から44歳まで、不妊治療を受ける女性400人を対象に、補完医療(鍼治療、ハーブ・薬草)が体外受精成功率に与える効果を測定した。被験者は、体外受精サイクル1回目から3回目であった。
不妊治療に加えて独断にて補完医療を受けた女性は、不妊治療のみの女性と比べ、胚や子宮内膜の質が低下し、着床率・妊娠率が減少したと報告される。
専門医の指示に従って
被験者に聞き取り調査を行ったところ、134人は不妊治療による妊娠を目的に補完医療を受けたと回答した。しかしながら、大半は、独断にて補完医療を行い、不妊治療専門医に対して補完医療の有無を伝えていなかったという。
イスラエル生殖研究学会のタリア・エルダール・ゲバ(Talia Eldar-Geva)氏は、薬草を使用にする際、専門家による処方が必要不可欠であり、患者独自の判断は非常に危険であると指摘する。
(画像はPixabayより)

THE JERUSALEM POST
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