フィッシュオイルの効果
コロンビア大学医学大学院・歯科大学院の研究チームは、「JCI Insight」にて、マウスを用いた動物モデル実験より、フィッシュオイルに含まれる成分であるオメガ3脂肪酸に妊娠合併症(早産、新生児死、死産を含む)を防ぐ効果があると発表した。
フィッシュオイルの摂取は、死産などの副作用が少なく、妊婦合併症の予防治療になるという。
妊娠期におけるバクテリア感染の危険性
妊娠期において、女性の胎盤はフソバクテリウム属に感染するリスクが高まる。妊娠期は、ホルモンが変化し、炎症やグラム陰性菌の増殖が起こりやすくなる。
グラム陰性菌の増殖は、バクテリアの血流への侵入を招く。循環系にバクテリアが侵入すると胎盤まで移動し、流産や死産を引き起こす要因となる。
先行研究では、子宮の炎症がバクテリアによる感染にて生じ、妊娠の異常と関係性があると報告されている。
妊娠期の感染症と予防治療
研究チームが、妊娠後期のマウスに対してバクテリアを注入したところ、胎盤の内皮細胞で炎症反応が起こり、早産を誘発したことが確認された。
例えば、慢性炎症疾患では、炎症を軽減する目的にて、広くオメガ3脂肪酸サプリメントが摂取されている。また、オメガ3脂肪酸はフィッシュオイルに豊富に含まれる。
研究チームは、妊娠期は感染症にかかりやすく、それゆえ、サプリメントあるいはフィッシュオイルを用いてオメガ3脂肪酸を摂取することが胎児の成長を促し、早産・流産・死産のリスクを減少させると結論付けている。
(画像はプレスリリースより)

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