男性不妊の原因
先進国での出生率の低下は大きな問題になっていますが、不妊のカップルが増え続けていることはあまり知られていません。
(画像はイメージです)
この原因には社会的なものや環境的なものが原因として考えられます。
男性不妊に対しても近代の医療では色々なテクニックが発達し、成績を残していますが、閉塞性ではない無精子症などへの効果的なテクニックは見つかっていません。
はっきりしないことも多いですが、こういった多くの患者さんに遺伝的素質がある、という可能性が指摘されています。
動物実験では、遺伝的素質と無精子症に関与が見られており、そのメカニズムの解明が急がれています。
そこで2013年に「Advances in Urology」に発表された日本の研究では、最新の世界の研究を調べたそうです。
その結果、環境的要因に関しては、男性不妊との明らかな関与は見られていないのが現状だそうです。
遺伝子と男性不妊との関係
また、1995年には無精子症とY染色体(男性だけが持つ性染色体)には密接な関与が認められ、Y染色体の上にある無精子症の原因となる遺伝子グループも次第に見つかっています。
そして遺伝子の多型性(病気を起こすと考えられていて、わかっているものではぜんそくなどがある)も男性の不妊を増やす可能性があると言われています。
結論として
こういった様々な発見がなされているものの、今のところ遺伝子の検査は精神的にも肉体的にもそして経済的にも厳しいことが多く、なかなか人間でのデータが得られていないのが現状です。
こういったことを診断や治療に使うためには、検査の厳しさを減らしていくことが重要になるだろう、と筆者らは述べています。
編集部 C-NZ

Advances in Urology
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/