妊娠中のカフェイン
妊娠中のカフェインは、赤ちゃんへの害となる可能性があるため、なるべく控えるように、というのは、よく言われることですが、実際にどの程度の量を摂取すると危険なのか、というのはよくわかっていませんでした。
ところが、今年の5月にReproductive Medicine and Biologyに掲載された高度生殖医療技術研究所の荒木康久氏らの医学論文によりますと、体外受精後に、マウスに1ヶ月間カフェインを投与したところ、卵子の形成や発達に明らかに悪影響を及ぼしたと言うことです。
(画像はイメージです)
現在までの研究では
カフェインは、健康な人には害がないと言われていますし、逆にいくつかのがんのリスクを減らすと言う研究もありますが、習慣的にカフェインを摂取している妊婦さんが正常な出産を出来ない例も数は少ないながら報告されていました。
最新の研究では?
こちらの論文によりますと、カフェインの量を変えて調べたところ、ある一定以上の量のカフェインが悪影響を及ぼしたそうです。また、今回の研究はマウスではありますが、マウスと人間の卵巣の機能は似ており、人間でも同様の結果を示す可能性があるとのことです。
不妊治療を成功させるために
体外受精後は特に一般の妊娠とは違い、卵子の形成や発達のために細心の注意を払わないといけないものですので、カフェインの摂取はなるべく控え、ノンカフェインのコーヒーなどを選んだ方が良さそうです。
編集部 C-NZ

Reproductive Medicine and Biology
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