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遺伝子突然変異が原因不明の不妊を解明する?

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遺伝子突然変異が原因不明の不妊を解明する?

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遺伝子突然変異と女性不妊
ベイラー医科大学、ベイラー医科大学付属テキサス小児科病院、ライス大学の共同研究チームは、「Scientific Reports」にて、NLRP2遺伝子とNLRP7遺伝子の突然変異により原因不明の女性不妊が解明できると発表した。

NLRP2遺伝子
研究チームによる仮説
研究チームは、NLRP2遺伝子とNLRP7遺伝子の突然変異が女性不妊や生殖能力に影響を与えると仮説を立てた。

論文の筆頭著者である、ベイラー医科大学のイグナシア・バーバラ・ファン・デン・ベイバー(Ignatia Barbara Van den Veyver)医学士は、突然変異によるNLRP2遺伝子とNLRP7遺伝子の欠如が、胎盤の発達異常、胚移植の失敗、胎児の発育不全や発育過剰を引き起こすと述べている。

生殖能力のみに影響
ベイラー医科大学の博士研究員であるサンギータ・カーヴィリ・マハーデーヴァン(Sangeetha Kaveri Mahadevan)氏によると、突然変異によるNLRP2遺伝子とNLRP7遺伝子の欠如は、生殖能力のみに影響が現れるという。

生殖能力を除いた肉体的影響は出現しない為、日常生活では、自分が突然変異遺伝子の保持者であるのか分からない。

NLRP2遺伝子の欠如と生殖能力
研究チームは、遺伝子操作によりNLRP2遺伝子が欠如したマウスを用いて、実験を行った。

NLRP2遺伝子の欠如は、雌マウスの生殖能力のみに影響を与え、雄マウスは生殖能力を含めて肉体的影響は現れなかった。雌マウスは、NLRP2遺伝子の欠如により、不妊、先天性異常による死産、胎児の低体重・過体重が認められた。

NLRP2遺伝子とDNAメチル化の関連性
研究チームは、NLRP2遺伝子とDNAメチル化の関連性に着目した。NLRP2遺伝子が欠如した雌マウスから生まれた子供は、一種の遺伝子突然変異であるDNAメチル化異常が生じた。DNAメチル化は、細胞分裂など体の形成に重要なメカニズムであるといわれる。

NLRP2遺伝子はタンパク質複合体であり、表層下母性複合体(卵子や他分子を覆うタンパク質)の内側にある。表層下母性複合体は、精子と卵子の受精後、細胞分裂の段階にてDNAメチル化に用いられる。初期胚においてNLRP2遺伝子が欠如している、不活性化である場合、表層下母性複合体は正常に形成されないと判明した。

NLRP2遺伝子が欠如した胚では健康な妊娠が望めない為、体外受精における胚移植には適さない。

ファン・デン・ベイバー医学士は、NLRP2遺伝子の有無は、胚移植に最適な良好胚の選別を助けると考える。また、今回の実験により、初めて、NLRP2タンパク質が表層下母性複合体の一部であり、受精や受精卵の成長を促すことが証明されたと述べている。

(画像はPixabayより)


外部リンク

Scientific Reports
http://www.nature.com/articles/srep44667

Baylor College of Medicine
https://www.bcm.edu/


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